なぜ今?『ラヴ上等』主題歌にglobe「Love again」が選ばれた理由──小室哲哉の名曲が令和に響くワケ
『ラヴ上等』の予告編で「Love again」が流れた瞬間、思わず背筋がゾワッとしました。「あ、これ絶対くるやつだ…!」と。90年代世代の私にとってglobeの曲は、どこか“青春の棚”にそっとしまってある宝物のような存在ですが、まさか令和の恋リアとあんなにマッチするとは思いませんでした。
しかも20年以上前の曲が、今こうして番組の“顔”として選ばれるなんて、本当に胸が熱くなります。
『ラヴ上等』×「Love again」——テーマが驚くほどマッチしていた
番組テーマは、「過去にいろいろあった人たちが、それでももう一度、誰かを好きになる勇気を持てるか」。これ、まさに「Love again」が歌っている世界そのものなんですよね。
SNSでも、「この選曲天才すぎる」「イントロで泣いた」など反響が大きく、私も同じ気持ちでした。昔の恋をまだ引きずっている人も、人間関係で疲れている人も、あの曲を聴くと“もう一回だけ信じてみようかな”と思える瞬間があります。
globeと小室哲哉について
――90年代J-POPを牽引したダンス・ポップ・ユニットの軌跡
小室哲哉は、作曲家・音楽プロデューサーとして90年代J-POPを牽引した人物で、自身もキーボーディストとして活動してきました。
その小室がプロデュースとメンバー参加の両方を担って結成したユニットがglobeで、ボーカルのKEIKOとラップ担当のマーク・パンサーと共に3人組として1995年にデビューし、多数のミリオンヒットを生み出しました。
- DEPARTURES(1996年)
- Can’t Stop Fallin’ in Love(1996年)
- FACE(1997年)
プロデューサーとしてのノウハウと海外のクラブミュージックの要素をJ-POP向けにアレンジしたサウンドで、ダンスミュージックとポップスを融合させたスタイルを確立し、日本の音楽シーンに大きな影響を与えたプロジェクトと言えます。
久しぶりに聴き直して気づいた「Love again」のすごみ
あらためてフルで聴き返してみると、やっぱりglobeの音楽は唯一無二。KEIKOのまっすぐな歌声、小室さんの切ないメロディライン、そしてラップのアクセント。
イントロが流れた瞬間に景色が変わるような感覚は、今の音楽にはあまりない体験で、「あぁ、これだよこれ…」と心が動きます。
そしてあの象徴的な歌詞。
「凍えそうな 季節に君は 愛をどーこー云うの?」
この一言で心をつかまれる人、多いと思います。当時は深く考えず聴いていましたが、大人になってから聴くと“恋愛って温度差で揺れるよね…”というリアルが刺さるんですよね。
小室哲哉の音楽はなぜこんなに刺さるのか?
学生時代から小室サウンドにどっぷり浸かっていましたが、改めて思うのは「エモさと未来感のバランスが異常にうまい」ということ。
当時のJ-POPでは珍しかったデジタルサウンドを大胆に取り入れながら、しっかり心に触れるメロディに落とし込んでくれるので、20年以上経っても古さを感じません。
SNSを見ても「TKサウンドがまた流行ってほしい」「若い子もハマるのわかる」などの声が増えていて、世代を超えて受け入れられているのを感じます。
令和の恋と「Love again」が共鳴する理由
正直、今の時代って人間関係がちょっと複雑で、気持ちがすり減りやすいですよね。SNSでは他人の“うまくいっている部分”だけが流れてきて、比べてしまうこともあります。
だからこそ、「傷ついても、もう一度信じてみたい」という曲のメッセージが、むしろ令和の今だからこそ響くんだと思います。
『ラヴ上等』の参加者たちがそれぞれの痛みや過去を抱えながら進もうとする姿と、「Love again」が持つ“再生”のイメージが見事にリンクしていて、見ているこちらまで胸がぎゅっと締めつけられます。
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まとめ —— この曲にまた出会えたのは必然だったのかもしれない
『ラヴ上等』が「Love again」を主題歌に選んだ理由は、単に懐かしさに頼った選曲ではありませんでした。作品のテーマと楽曲のメッセージが深く重なり合い、令和の今だからこそ必要とされる“普遍的な力”が、この曲に宿っていたからです。
昔から聴いていた曲が、こうして再び光を浴びるのを見ると、「音楽って本当に人生に寄り添ってくれるんだな」としみじみ感じます。
番組が進むにつれ、この曲がどんなふうに物語を彩っていくのか。そして視聴者の心にどんな“Love again”を灯していくのか。これからの展開がますます楽しみです。


